この記事では、背景を透明にしてレンダリングする方法を説明します。 イラストの素材をレンダリングする場合などに、このようなレンダリング方法が必要になるかもしれません。
今回も、作成済みの実験用シーンを元に解説します。 画面上部のプルダウンメニューの"File" -> "Open"を実行して実験用シーンのファイルを開きます。
では、作業を進めましょう。 まずは、仮想世界の背景色を設定します。
上図のようにPropertiesウィンドウのワールドパネル切替ボタン()でワールド関連のパネル群に切り替え、仮想世界の色を設定します。 WorldパネルのHorizon Colorに青色、Zenith Colorに緑色を設定し、さらにBlend Skyチェックボックスをオンにします。
なお、背景を透明にしてレンダリングすると、もちろん、背景は描かれません。 つまり、Horizon Color と Zenith Colorは無視されます。 ここでは、『無視される』ということを説明するため、あえて設定しました。
まずは、現状の標準設定でレンダリングしてみましょう。 キーボードのF12キーを押してください。
上図のように背景色はHorizon ColorとZenith Colorでブレンドされます。
では、背景が透明になるように設定を変更しましょう。
上図のようにPropertiesウィンドウのレンダーパネル切替ボタンでレンダ関連のパネル群に切り替え、ShadingパネルにあるAlphaに "Transparent" を選択します。
では、この設定でレンダリングしてみましょう。 キーボードのF12キーを押してください。
上図のように背景が透明になります。 なお、市松模様の部分が透明を表しています。
では、レンダリング結果を保存しましょう。 キーボードのF3キーを押してください。
上図のようにFile Browserウィンドウが表示されますので、出力先のディレクトリとファイル名を決定し、さらに、画像ファイルのファイル形式を設定します。 なお、ファイル形式は、PNG形式のような透明を扱える方式を選ぶ必要があります。
出力の設定を終えたら[Save As Image]ボタン()を押します。 画像ファイルが出力され、File Browserウィンドウは自動的に閉じます。
最後に、レンダ関連のパネル群にあるOutputパネルについて説明しておきます。
上図のようにファイル形式が選べ、そこにPNGが選択されているためレンダリング結果の出力に関係ありそうに見えます。 しかし、このパネルで設定するのは、アニメーションレンダリングに関する設定項目のみです。
静止画のレンダリングには影響ありません。 もちろん、F3キーで静止画のレンダリング結果を保存する部分にも影響はありません。