UV展開とは、3次元の情報であるメッシュを展開し、2次元の座標に対応させる作業をいいます。 作成した展開情報はUVマップに格納されます。
なお、"UV"とは"XYZ"と同じく座標を表す用語です。 イメージをテクスチャとしてメッシュに貼る場合に、2次元の情報であるイメージ側の座標をUとVで表します。 "X"と"Y"と"Z"および"W"は3次元の空間を表すために一般的に使用されているので、重複しない"U"と"V"が用いられています。
メッシュをUV展開し、展開図を作成します。 "Wings"と"Head"および"Legs"のUVマップへのメッシュのUV展開を行います。
まずは、Wings用のUVマップへのUV展開を行います。 対応する部位はてんとう虫の体のメッシュの羽根を構成する面となります。
UV展開の前準備として、まずは、展開元の面を選択する必要があります。 今回は、羽根を構成する面が対象です。
てんとう虫の体を選択し、キーボードのTabキーを押します(または3D Viewウィンドウのモード選択リスト()のEdit Mode(エディットモード)を選択します)。
上図のようにエディットモードに切り替わります。
続いて、羽根を構成する面を選択します。 Wings用のマテリアルの割り当てから選択しましょう。
上図のようにエディットモードになっていることを確認し、Propertiesウィンドウのマテリアルパネル切替ボタン()を押します。
続いて、Wings用のマテリアルを選択します。
上図のようにマテリアルスロットの一覧から"Wings"という表示のマテリアルスロット()を選択します。
次に、このマテリアルが割り当てられているメッシュの面を選択します。
上図のように[Select]ボタン()を押します。
上図のように羽根を構成する面が選択されます。 これで、UV展開の展開元の面の選択が完了しました。
では、選択中の面をUV展開します。
上図のようにPropertiesウィンドウのオブジェクトデータパネル切替ボタン()を押します。
続いて、展開先のUVマップを選択します。
上図のようにUV MapsパネルにあるUVマップの一覧から"Wings"という表示のUVマップ()を選択します。
これで、UV展開の準備が整いましたので、実際にUV展開を行いましょう。 キーボードのUを押します。
上図のように"UV Mapping"というタイトルのメニューが表示されますので、"Unwrap"を実行します。
上図のようにUV/Image Editorウィンドウに、羽根を構成する面が展開されます。
続いて、2つ目のHead用のUVマップへのUV展開を行います。 まずは、Head用のマテリアルが割り当てられている面を選択しましょう。
上図のようにPropertiesウィンドウのマテリアルパネル切替ボタン()を押します。
続いて、Head用のマテリアルを選択します。
上図のようにマテリアルスロットの一覧から"Head"という表示のマテリアルスロット()を選択します。
次に、このマテリアルが割り当てられているメッシュの面を選択しますが、まずは、選択を全解除します。
上図のようにキーボードのAを押して選択を全解除します。
次に、このマテリアルが割り当てられているメッシュの面を選択します。
上図のように[Select]ボタン()を押します。
上図のように頭部を構成する面が選択されます。
では、UV展開します。
上図のようにPropertiesウィンドウのオブジェクトデータパネル切替ボタン()を押します。
続いて、展開先のUVマップを選択します。
上図のようにUV MapsパネルにあるUVマップの一覧から"Head"という表示のUVマップ()を選択します。
これで、UV展開の準備が整いましたので、実際にUV展開を行いましょう。 キーボードのUを押します。
上図のように"UV Mapping"というタイトルのメニューが表示されますので、"Unwrap"を実行します。
上図のようにUV/Image Editorウィンドウに、頭部を構成する面が展開されます。
続いて、3つ目のLegs用のUVマップへのUV展開を行います。 対応する部位はてんとう虫の脚のメッシュの全ての面となります。
エディットモードからオブジェクトモードへ切り替えます。 キーボードのTabキーを押します(または3D Viewウィンドウのモード選択リスト()のObject Mode(オブジェクトモード)を選択します)。
てんとう虫の脚を選択し、キーボードのTabキーを押します(または3D Viewウィンドウのモード選択リスト()のEdit Mode(エディットモード)を選択します)。
キーボードのAを押して全解除した後、再度、キーボードのAを押して全選択を行います。
上図のようにメッシュを全選択したことを確認し、キーボードのUを押します。
上図のように"UV Mapping"というタイトルのメニューが表示されますので、"Smart UV Project"を実行します。
上図のようにSmart UV Projectパネルがさらに表示されますので、[OK]ボタンを押します。
上図のようにUV/Image Editorウィンドウに、脚を構成する面が展開されます。
この記事では、UV展開の処理についてはBlenderまかせでした。 3次元の物体のどこに切れ目を入れて2次元に展開するかはBlenderが自動的に決定しました。
その結果はどうだったでしょうか。 人間が見て、2次元と3次元の対応を直感的に理解できるものだったでしょうか。
答えは、No です。 WingsやHeadは面の数が少ないため、まだ、理解しやすいかもしれません。 しかし、脚のUV展開の結果は何が何だかわかりません。
では、どうすればいいのでしょうか。 切れ目を入れる場所をあなたが決めて、Blenderに教えればいいのです。
切れ目を入れることでUV展開をある程度コントロールすることができます。
メッシュがUV展開され、展開情報が"Wings"と"Head"および"Legs"の3つのUVマップに格納されました。 ただし、イメージはまだ作成していないためイメージへの関連付けはありません。