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脚のモデリング(前脚と後脚)

  

新しいオブジェクトで脚をモデリング

体のモデリングが終わりましたので、次は脚のモデリングを行います。 脚は、新規のオブジェクから作成することにします。

体と同じように立方体を加工して脚の形状を作り上げていきます。 てんとう虫の脚は、左右それぞれ3本で、計6本...でしょう、たぶん。

レイヤの切り替え

てんとう虫の脚はレイヤ02に作成することにします(レイヤ01にある体が邪魔にならないようにするため)。

エディットモードからオブジェクトモードへ切り替えます。 キーボードのTABキーを押します(または3D Viewウィンドウのモード選択リスト(モード選択リスト)のObject Mode(オブジェクトモード)を選択します)。

  
エディットモードではレイヤ操作ボタンの操作は行えません(レイヤ操作ボタンが表示されません)。

現在、レイヤ01のみが選択されている状態になっています。 レイヤ操作ボタン(レイヤ操作ボタン)のレイヤ02のボタンを押します。 レイヤ01のボタンの窪みが解除され、レイヤ02のボタンが窪みます。 これは、レイヤ01の選択状態が解除され、レイヤ02が選択状態になったことを表しています。 また、3D Viewウィンドウでは、てんとう虫の体が表示されなくなりました。

前脚の作成

まずは前脚を作成します。 キーボードのテンキーの7を押し、上面図の位置に視点を移動します。 もし、投影方法が透視投影になっている場合は、キーボードのテンキーの5を押して平行投影に切り替えます。

立方体の作成

次に新しい立方体を追加します。 3Dカーソルが座標中心からずれている場合は、3D Viewウィンドウのプルダウンメニューの"Object" -> "Snap" -> "Cursor to Center"を実行して座標中心(X=0.0、Y=0.0、Z=0.0)に戻します。

キーボードのSHIFT + Aを押します。 "Add"というタイトルのメニューが表示されますので、"Mesh" -> "Cube"を実行して立方体を追加します。

1. 立方体の作成後
1. 立方体の作成後

上図のように新しい立方体が3Dカーソルの位置に作成され、選択状態になります。

エディットモードで立方体を移動

作成した立方体を、エディットモードで移動します。 エディットモードで移動を行うのは、オブジェクト中心(オブジェクト中心)が移動しないようにするためです。 オブジェクトモードでは、オブジェクトが移動するとオブジェクト中心も連動して移動しますが、エディットモードでは、メッシュが移動してもオブジェクト中心は移動しません

以降は、グローバル座標系での作業となりますので、3D Viewウィンドウの座標系選択リスト(座標系選択リスト)のGlobalを選択します。

では、オブジェクトモードからエディットモードへ切り替えます。

2. オブジェクトモードの立方体
2. オブジェクトモードの立方体

上図のように立方体が選択されている状態で、キーボードのTABキーを押します(または3D Viewウィンドウのモード選択リスト(モード選択リスト)のEdit Mode(エディットモード)を選択します)。

続いて、頂点選択モードボタン(頂点選択モードボタン)で頂点選択モードに切り替えます。

3. エディットモードの立方体
3. エディットモードの立方体

上図のようにエディットモードに切り替わり、全選択状態になります。

移動マニピュレータの赤ハンドル(赤ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

4. 右方向に移動後の立方体
4. 右方向に移動後の立方体

上図のように右方向に1.5だけ移動します。

続いて、移動マニピュレータの緑ハンドル(緑ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

5. 下方向に移動後の立方体
5. 下方向に移動後の立方体

上図のように下方向に1.5だけ移動します。

  
エディットモードで移動したことにより、オブジェクト中心(オブジェクト中心)が座標中心(X=0.0、Y=0.0、Z=0.0)からずれていないことが確認できます(3Dカーソルと重なっているので見づらいですが)。 これはつまり、オブジェクトとしては移動はしておらず、オブジェクト内の頂点の位置が移動したということです。

縮小

次に立方体を脚の形状に近づけるため縮小を行います。 拡大縮小マニピュレータボタン(拡大縮小マニピュレータボタン)を押して拡大縮小マニピュレータに切り替え、緑ハンドル(緑ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

6. Y方向に縮小後のメッシュ
6. Y方向に縮小後のメッシュ

上図のように元の大きさの0.1倍に縮小します。

次に、高さも0.1倍に縮小しますので、キーボードのテンキーの1を押し、正面図の位置に視点を移動します。 拡大縮小マニピュレータの青ハンドル(青ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

7. Z方向に縮小後のメッシュ
7. Z方向に縮小後のメッシュ

上図のように元の大きさの0.1倍に縮小します。

回転

次にメッシュをZ軸を中心軸として回転します。 現在の正面図の視点では、モデリング作業が難しいので少し視点を移動します。 キーボードのテンキーの8を2回押し、視点を正面図から上方向に移動します。

回転マニピュレータボタン(回転マニピュレータボタン)を押して回転マニピュレータに切り替え、青ハンドル(青ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

8. 回転後のメッシュ
8. 回転後のメッシュ

上図のように-45度回転します。

  
キーボードのCTRLキーを押すことで5度単位で回転させることができます。

断面を六角形にする

メッシュが細くなりました。 しかし、立方体であるためマッチ棒のようになりました。 脚に近づけるため、細分化を行って断面が六角形になるようにします。

現在の表示倍率ではメッシュの表示が小さすぎて作業しにくいので、キーボードのテンキーの+(プラス)を6回押してズームインします。

続けて、キーボードのCTRL + テンキーの6を6回、CTRL + テンキーの2を6回押してメッシュが画面中央に位置するように視点を移動します。

9. 細分化前のメッシュ
9. 細分化前のメッシュ

上図のように頂点選択モードになっていることを確認し、キーボードのCTRL + Rを押します。 ループ細分化モードに切り替わります。

10. 細分化中のメッシュ
10. 細分化中のメッシュ

上図のようにピンク色の細分化線が脚を縦に通るように調整し、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)を押して細分化位置の決定に進みます(キーボードのEnterキーでも決定できます)。

細分化線がオレンジ色に変わり、キーボードのカーソルキー(↑↓←→)やマウスの移動で細分化線をスライドできる状態になります。 オレンジ色の細分化線を中心(Edge Slideが0.0)に移動し、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)を押して細分化を実行します(キーボードのEnterキーでも実行できます)。

11. 細分化後のメッシュ
11. 細分化後のメッシュ

上図のようにメッシュが細分化され、細分化線が選択状態になっています。 次に、拡大を行って中心部を盛り上げます。

拡大縮小マニピュレータボタン(拡大縮小マニピュレータボタン)を押して拡大縮小マニピュレータに切り替え、青ハンドル(青ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

12. 拡大後のメッシュ
12. 拡大後のメッシュ

上図のように元の大きさの1.8倍に拡大します。

押し出しで節を作る

メッシュが脚のようになりました。 次に先端の面を押し出して新たな (ふし) 節(ふし) を作ります。 キーボードのAを押して選択を全解除し、さらに、面選択モードボタン(面選択モードボタン)で面選択モードに切り替えます。

13. 面を選択したメッシュ
13. 面を選択したメッシュ

上図のように先端の2つの面を選択します。

では、選択中の2つの面を押し出します。 キーボードのEを押します。

14. 押し出し後のメッシュ
14. 押し出し後のメッシュ

上図のように法線方向に0.1だけ押し出し、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)を押して確定します(キーボードのEnterキーでも確定できます)。

続いて、押し出した面を縮小します。 拡大縮小マニピュレータの円ハンドル(円ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

15. 縮小後のメッシュ
15. 縮小後のメッシュ

上図のように元の大きさの0.8倍に縮小します。

続いて、縮小した面を法線の逆方向に移動します。 今回は、法線座標系での作業となりますので、3D Viewウィンドウの座標系選択リスト(座標系選択リスト)のNormalを選択します。

  
法線とはメッシュの面から垂直に伸びている仮想的な線です。
  
選択中の面を、面と垂直方向に移動できるよう法線座標系を選択しました。

移動マニピュレータボタン(移動マニピュレータボタン)を押して移動マニピュレータに切り替え、青ハンドル(青ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

  
マニピュレータのハンドルの方向が異なる場合は、適切に読み替えて作業を行ってください(法線座標系での作業では、ハンドルの方向が本ウェブサイトとは異なる場合があります)。
16. 移動後のメッシュ
16. 移動後のメッシュ

上図のように法線の逆方向に0.2だけ移動します。

新たな (ふし) 節(ふし) を形作るため、さらに押し出しを行います。 キーボードのEを押します。

17. 押し出し後のメッシュ
17. 押し出し後のメッシュ

上図のように法線方向に0.5だけ押し出し、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)を押して確定します(キーボードのEnterキーでも確定できます)。

続いて、押し出した面を下方向に移動します。 移動マニピュレータの緑ハンドル(緑ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

  
マニピュレータのハンドルの方向が異なる場合は、適切に読み替えて作業を行ってください(法線座標系での作業では、ハンドルの方向が本ウェブサイトとは異なる場合があります)。
18. 移動後のメッシュ
18. 移動後のメッシュ

上図のように下方向に0.2だけ移動します。

さらに回転を行います。 回転マニピュレータボタン(回転マニピュレータボタン)を押して回転マニピュレータに切り替え、赤ハンドル(赤ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

  
マニピュレータのハンドルの方向が異なる場合は、適切に読み替えて作業を行ってください(法線座標系での作業では、ハンドルの方向が本ウェブサイトとは異なる場合があります)。
19. 回転後のメッシュ
19. 回転後のメッシュ

上図のように-30度回転します。

回転した面が見えなくなりましたので、視点を移動します。 キーボードのテンキーの1を押し、正面図の位置に視点を移動します。

20. 正面図でのメッシュ
20. 正面図でのメッシュ

上図のように正面図の位置に視点が移動し、画面が見やすくなりました。

押し出しで爪を作る

ここまでの作業によって、メッシュが脚らしくなりました。 次に先端の面を押し出して爪(というのかはわかりませんが)を作ります。

キーボードのEを押します。

21. 押し出し後のメッシュ
21. 押し出し後のメッシュ

上図のように法線方向に0.1だけ押し出し、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)を押して確定します(キーボードのEnterキーでも確定できます)。

続いて、押し出した面を縮小します。 拡大縮小マニピュレータボタン(拡大縮小マニピュレータボタン)を押して拡大縮小マニピュレータに切り替え、円ハンドル(円ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

22. 縮小後のメッシュ
22. 縮小後のメッシュ

上図のように元の大きさの0.8倍に縮小します。

続いて、縮小した面を法線の逆方向に移動します。 移動マニピュレータボタン(移動マニピュレータボタン)を押して移動マニピュレータに切り替え、青ハンドル(青ハンドル)をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。

  
マニピュレータのハンドルの方向が異なる場合は、適切に読み替えて作業を行ってください(法線座標系での作業では、ハンドルの方向が本ウェブサイトとは異なる場合があります)。
23. 移動後のメッシュ
23. 移動後のメッシュ

上図のように法線の逆方向に0.2だけ移動します。

爪を形作るため、さらに押し出しを行います。 キーボードのEを押します。

24. 押し出し後のメッシュ
24. 押し出し後のメッシュ

上図のように法線方向に0.5だけ押し出し、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)を押して確定します(キーボードのEnterキーでも確定できます)。

さらに併合を行います。 頂点選択モードボタン(頂点選択モードボタン)で頂点選択モードに切り替えます。

  
併合とは複数の頂点を1つにまとめることで、併合によって爪の先端を作ります。
25. 先端の6つの頂点を選択したメッシュ
25. 先端の6つの頂点を選択したメッシュ

上図のように先端の6つの頂点を選択していることを確認し、キーボードのALT + Mを押します。 "Merge"というタイトルのメニューが表示されますので、"At Center"を実行します。

26. 併合後のメッシュ
26. 併合後のメッシュ

上図のように6つの頂点が併合され1つの頂点になります。 これで爪っぽくになりました。

  
ここで注目すべきなのが、頂点の併合により三角形の面が作られたことです。 立方体を元に作業を行ったため、今までの作業では面は全て四角形でした。 しかし、併合したことにより初めて三角形の面が出現しました。

四角形以外の面には要注意

四角形以外の面というのは実は厄介な存在です。 何度か使用したループ細分化は四角形の面でなくては機能しません。 また、まだ使用していませんが、ループ選択やリング選択という便利な機能も四角形の面でしか機能しません

Blenderでモデリングを行う上で常に気を配らなければならないのが、四角形以外の面をできるだけ作らないようにすることです

  
今回の前脚の爪は6つの頂点を併合して先端を尖らせましたが、6つの頂点を重なるように配置することで尖った先端を表現することもできます(機能の説明をするために今回は併合を使いました)。
  

後脚の作成

続いて、後脚を作成します。 ここまでの作業によって、左の前脚が作成されましたので、これを複製および反転して左の後脚を作ります。

キーボードのテンキーの7を押し、上面図の位置に視点を移動します。 さらに、キーボードのテンキーの-(マイナス)を6回押してズームアウトします。 続けて、キーボードのALT + HOMEキーを押して、3Dカーソルの位置を画面中心にします。

複製と反転で左の後脚を作る

以降は、グローバル座標系での作業となりますので、3D Viewウィンドウの座標系選択リスト(座標系選択リスト)のGlobalを選択します。 次に中心位置を3Dカーソルに変更します。 3D Viewウィンドウの中心位置選択リスト(中心位置選択リスト)の3D Cursorを選択します。

キーボードのAを押して全解除した後、再度、キーボードのAを押して全選択を行います。

ここでマウスから手を離してください

1. 全選択中のメッシュ
1. 全選択中のメッシュ

上図のようにメッシュを全選択したことを確認し、キーボードのSHIFT + Dで複製を実行し、マウスを動かさないままキーボードのEnterキーを押します

2. 複製後のメッシュ
2. 複製後のメッシュ

上図のように見た目には変化はありませんが、選択中の面が複製され、選択状態になっています。

  
マウスから手を離したのは、誤って移動しないようするためです。 複製を実行すると、選択している部分が複製され、さらに移動が可能な状態になります。 その状態でマウスを動かすと複製した部分が移動してしまいます。 反転で対称を形作るためには移動しないようにする必要があるため、マウスを動かさずキーボードのEnterキーで移動を確定しました。

では、反転の機能を使って、複製した部分をY軸方向に反転します。 キーボードのCTRL + Mを押します。 反転モードに切り替わりますので、キーボードのYを押してY軸方向に反転し、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)を押して確定します(キーボードのEnterキーでも確定できます)。

3. 反転後のメッシュ
3. 反転後のメッシュ

上図のように後脚となる部分が作成されました。

  

まとめ

キーボードのALT + Mで選択中の頂点を併合することができます。

操作/コマンド 説明
ALT + M 選択中の頂点を併合する

キーボードのSHIFT + Dで複製を行うことができます。 エディットモードでは選択中の部位が、オブジェクトモードでは選択中のオブジェクトが複製されます。

操作/コマンド 説明
SHIFT + D 選択中のオブジェクトを複製する(オブジェクトモード)
選択中の部位を複製する(エディットモード)

キーボードのCTRL + Mで反転の操作が開始されます。 操作中にキーボードのX(またはYまたはZ)で反転方向を指定し、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)で確定します(キーボードのEnterキーでも確定できます)。

操作/コマンド 説明
CTRL + M 選択中のオブジェクトを反転する(オブジェクトモード)
選択中の部位を反転する(エディットモード)
X X方向に反転する
Y Y方向に反転する
Z Z方向に反転する
 
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